形成外科・傷跡治療
ケロイド・肥厚性瘢痕
ケガや手術、ニキビ跡などの傷跡が赤く盛り上がり、痛みや痒みを伴う場合は、ケロイドや肥厚性瘢痕の可能性があります。池袋GOHクリニックでは、傷跡の状態を丁寧に診察し、保険診療を基本に適切な治療をご提案します。
ケロイド・肥厚性瘢痕とは?
ケガや手術の跡が、いつまでも治らずに「赤く腫れ上がっている」「ミミズ腫れのようになって痛い・痒い」という症状にお悩みではありませんか?それは単なる「治りの遅い傷跡」ではなく、「ケロイド」または「肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)」という皮膚の病態かもしれません。
傷跡が盛り上がるメカニズム
人間の皮膚は、ケガや手術、火傷、ニキビなどでダメージを受けると、その傷口を塞ごうとする自然治癒能力が働きます。このとき、皮膚の深い層にある細胞がコラーゲンを大量に作り出して傷を修復します。
通常であれば、傷が塞がった時点でコラーゲンの産生はストップし、傷跡は徐々に白く平らになって目立たなくなっていきます。しかし、何らかの理由でこのブレーキがうまくかからず、コラーゲンが過剰に作られ続けてしまうと、傷跡が赤く硬く盛り上がってしまいます。これがケロイドや肥厚性瘢痕の本態です。
ケロイドと肥厚性瘢痕の違い
ケロイドと肥厚性瘢痕は非常によく似ていますが、医学的には明確に区別され、治療の難易度やアプローチも異なります。
| 種類 | 特徴 | 経過・起こりやすい部位 |
|---|---|---|
| 肥厚性瘢痕 | 盛り上がりが「元々の傷の範囲内」に留まるものです。 | 手術の傷跡や深いケガの後にできやすく、数ヶ月から1年ほどかけて赤みや硬さがピークに達します。適切なケアや時間の経過とともに、徐々に赤みが引き、平らに落ち着いていく傾向があります。関節の周りなど、皮膚が日常的に引っ張られる場所にできやすいのが特徴です。 |
| ケロイド | 盛り上がりが「元々の傷の範囲を超えて」、周囲の正常な皮膚へと腫瘍のようにジワジワと拡大していくものです。 | ニキビ跡、虫刺され、ピアスの穴、予防接種の跡など、軽微なキズからでも発生することがあります。自然に軽快することは少なく、強い痒みやズキズキとした痛みを伴うこともあります。胸の真ん中、肩、背中、耳たぶなどが好発部位です。 |
放置による痛み・痒み・見た目のストレス
傷跡の赤みや盛り上がりは、放置すると日常生活の中で衣類に擦れて激しい痛みを引き起こしたり、外見上の大きなストレスになったりします。池袋GOHクリニックの形成外科では、この2つの病態を的確に見極め、患者様お一人お一人の傷跡の状態に合わせた治療法をご提案しています。
当院における診察・診断プロセス
ケロイドと肥厚性瘢痕の治療において、最も重要なのは「現在の傷跡がどちらの病態であるか」、そして「現在も進行している活動期であるかどうか」を正しく診断することです。
丁寧な問診と経過の確認
診察室では、その傷跡がどのようにしてできたのか、これまでにどのような変化をたどってきたかを詳しく伺います。
- 手術、ケガ、ニキビ、ピアスなど、傷跡ができた原因
- 傷ができてからの期間
- 傷の範囲が広がってきているか
- 痒み、痛み、突っ張るような感覚があるか
小さなニキビ跡から胸や肩の傷が大きく広がってきた場合や、年数が経っても赤みが引かない場合は、ケロイドの可能性を視野に入れた治療計画が必要となります。
赤みや盛り上がり方の診察
傷跡の状態を直接、視診および触診によって細かく評価します。赤み、形状、硬さを確認し、現在の炎症の強さや活動性を判断します。
- 赤みや紫色の色調が強いか
- 傷の範囲を超えて広がっているか
- U字型やカニの足のように不整形に広がっているか
- 軟骨のように硬くなっていないか
治療ゴールの設定
ケロイド・肥厚性瘢痕の治療は、一朝一夕で治るものではなく、数ヶ月から年単位の期間を要することが一般的です。そのため、「まずは痒みと痛みを無くすこと」「次に赤みを引かせること」「最終的に平らにして目立たなくすること」など、段階的な治療のゴールを共有します。
ケロイド・肥厚性瘢痕の治療方法
ケロイドや肥厚性瘢痕の治療は、一つのアプローチだけで劇的に改善することは難しく、状態に合わせた治療法の選択が重要です。当院では、内服薬、外用薬、ステロイド注射などを基本とし、必要に応じて併用療法をご提案しています。
内服薬治療
比較的軽症のケースや、他の治療の補助として、全体の炎症や痒みを根底から抑えるために処方されます。トラニラストなどの内服薬により、ケロイドの原因となるコラーゲンの過剰な産生を抑制する効果が期待できます。
軟膏薬・外用薬治療
ご自宅で毎日行っていただく基本的な治療法です。ステロイド軟膏やクリームにより局所の炎症を抑えます。また、ステロイドテープや硬膏を使用することで、赤みを引かせ、硬くなった組織を柔らかく平らにしていく効果が期待できます。
ステロイド注射
盛り上がりが非常に強く、硬いケロイドや肥厚性瘢痕に対して行う治療法です。持続性の高いステロイド薬を、硬く盛り上がった傷跡の内部へ直接注入します。赤みや盛り上がりを抑える効果が期待できます。
併用療法
ケロイド治療では、単一の治療だけでは限界がある場合があります。当院では、内服薬で体質的なベースを整えつつ、ご自宅ではステロイドテープを使用し、通院時にステロイド注射を行うなど、複数の治療を組み合わせて改善を目指します。
形成外科で治療するメリット
「傷跡の盛り上がりくらいで病院に行っていいのだろうか」「皮膚科と形成外科、どちらに行けばいいのか分からない」と迷われる方も少なくありません。ケロイドや肥厚性瘢痕の治療において、形成外科を受診することには大きなメリットがあります。
傷跡を綺麗にコントロールする専門性
形成外科は、ケガや手術によって生じた身体の表面の形や色の変化を、正常に、かつ美しく整える専門診療科です。傷跡ができるメカニズムから、いかに目立たなくさせるかというノウハウを活かして治療を行います。
外科的治療という選択肢
基本治療は保存的治療ですが、関節の周りで動きに制限が出ている肥厚性瘢痕や、耳たぶに大きくできたピアスケロイドなどでは、手術による改善を検討することがあります。
再発予防まで含めた長期管理
ケロイド治療は、一度平らになったら終わりではありません。治療を止めた途端に再び赤みが増して盛り上がることもあるため、薬を減らすタイミングや日常生活で避けるべき刺激なども含めて、長期的にサポートします。
患者様に合わせたトータルケア
傷跡の状態、部位、痛みや痒みの程度、日常生活への影響を確認しながら、一人ひとりに合った治療計画を立てます。見た目だけでなく、痛みや不快感の軽減も重視します。
保険診療が基本です
ケロイド・肥厚性瘢痕の治療は、基本的に保険診療で行います
池袋GOHクリニックの形成外科で行うケロイドや肥厚性瘢痕の治療は、基本的にすべて保険診療で行います。傷跡の治療は美容目的と勘違いされがちですが、ケロイドや肥厚性瘢痕は、痛みや痒みを伴い、時には関節の運動を制限する明確な皮膚・皮下組織の疾患です。
毎回の再診料、処方される内服薬やステロイドテープ代、診察室で行うステロイド注射の手技料にいたるまで、保険診療の範囲内で受けていただくことができます。費用面の負担を過度に心配することなく、安心して長期間の治療に取り組んでいただけます。
治療の流れ
初診・診察
傷跡の経過を伺い、赤みや盛り上がり方を丁寧に診察します。ケロイドか肥厚性瘢痕かを判断し、治療の選択肢をご説明します。
治療開始
ご同意いただいた治療方針に基づき、外用薬、内服薬、ステロイド注射などを開始します。ご自宅で使用するお薬やテープについてもご説明します。
定期的な通院
通常は3~4週間に1回程度ご来院いただき、赤みや硬さの変化を確認します。状態に応じて薬の量やテープの種類を調整します。
維持療法・治療終了
傷跡が平らになり、赤みも落ち着いたら、テープや内服薬を徐々に減らしていきます。再発がないことを確認し、治療完了を目指します。
根気強く治療を続けることが大切です
焦らず、一緒に改善を目指しましょう
ケロイドや肥厚性瘢痕の治療で最も大切なのは、途中で諦めずに、根気強く治療を続けることです。ステロイド注射やテープ治療は有効な治療法ですが、1回や2回の処置で傷跡が完全に消えるわけではありません。数ヶ月単位の時間をかけて、皮膚の細胞の過剰な反応をゆっくりと落ち着かせていく必要があります。
ときには、良くなったり悪くなったりを繰り返すこともありますが、状態を確認しながら、治療の内容を調整していきます。
気になる傷跡のお悩みはご相談ください
「昔の手術の傷跡がずっと気になっている」「ニキビ跡が固くなって痛い」「ピアスの穴が赤く盛り上がってきた」など、どんなに小さな傷跡のお悩みでも構いません。保険診療で確実なステップを踏む、池袋GOHクリニック形成外科へお気軽にご相談ください。






